ごめんね? おじさん、と心の中で謝っておいた。
なんて感動(?)の別れが終わり、お母さんとお父さんはほんとに行ってしまった。
騒がしかった若宮家の玄関がシーンと静まり返ってなんだか寂しい。
おばさんが「忍ちゃん、早く戻ろうか」と言っても私はお母さんとお父さんが出て行った玄関のドアをジィっと見ていた。
寂しい、なあ〜。
きっと、私、自立できないかも。
なんて、思いながら後ろを振り返ると四季だけがいた。
おばさんとおじさんはもうリビングに戻っていて玄関ではふたりだけ。
胸がドクンドクンと音を立てる。
「……寂しいか」
久しぶりに聞いた四季が私に言った声。
“寂しい”?
そんなの寂しいに決まってる。
私は何も言わずうなづいた。