「じゃあ忍。あんたあまり迷惑かけたらダメよ。

あと、お正月にまた帰ってくるけど太ってたら他人のフリするわよ」



いやいやいやいや、お母さんや。


そこは『愛してる娘に会うの楽しみだわ』でしょ! お母さんや!


……なんて、クールビューティーマイマザーに届くわけもなく、私の胸の奥に閉まっておいた。



「忍、元気でな」



さっきまで号泣だったお父さんは優しく笑って私の頭を撫でる。


そしてそのまま抱きしめられそうになったので避けると私の後ろにいたおじさんに抱きついたお父さん。

それでもおじさんを私だと思っているのかお父さんは「元気でな」をおじさんの耳元で繰り返す。


……ちゃんとみなよ。

おじさんだよ? しかもおじさん、困った顔してるし……。