ああ、いまこんなかわいい女の子に見られてるんだ、と思うとすこし悲しくなる。
くううっ…! 私もかわいく産まれたかった…!
なんて、叶わない願いを心の中でしていると紅羽が「たしかに…」とつぶやいた。
「しのちゃん… なにかあったの?
朝、若宮くんと一緒にいなかったから若宮くんのせい?」
眉をハの字にさせて、そう言う紅羽は抱き潰したいほどかわいいけど
いま、さらりと禁句を言ったような…?
『若宮くん』って言ったよね!?
それ、禁句だから!
昨日のことを思い出すといまでも腹が立つ。
今朝も絶対に一緒に行きたくなかったから早めに家を出て紅羽の家までお迎いに行ってそのまま学校にきた。
今日は『忍ちゃんのラブ・モーニングコール』はお休みした。