空いている手をグーにして四季を殴ろうと腕を振りかぶり拳を四季に目がける。
……が、
スレスレで顔を後ろにして避けた。
しかも、手は私の頬をつまんだままで……!
「バーカ、俺を誰だと思ってんだよ」
くううう……! これがトップの凄さか!
あっかんべーをしたいところだが頬をつままれて出来ない。
だけど、無理やり舌を出す。
すると四季はフッ、と鼻で笑った。
「好きだよ、バアーカ」
そう言って私のおでこにチュ、と四季の唇が触れた。
「“幼なじみ”から“恋人”に変わろっか」
ニヤリ、四季は怪しげに口角を上げた。
胸がドキッと音を立てる。
キスをされたおでこを触りながらまた四季にあっかんべーをした。
この度、私、佐渡 忍は
初めての彼氏が出来ました。