そんな卒業終わりの数日後、保育園に近い店にみんな集まり、グダグダと喋る会を設けてくれた。
もちろん琢巳くんは人気で、他の人から声かけっぱなし。
『たっくんって、けっこう面白いよな!大好きだぜ!』
『そう?別に俺どーってこともねーけどな…』
『ひでーよ!』
ほら。笑ってる。
知らないところで、胸がきゅうと締められ、苦しい。
それをみて、私はお母さんに最後はたっくんと話したいから話す機会ちょーだいとおねだり。
「お母さん、お願い」
『んーでも今日はむりよ?夜遅くなったら完璧に寝る時間なっちゃうから、別の日でいい?』
「うんいいよ!」
私はただ独り占めにできると本気で思ったのだ。
その後数日後、2日も経ってない日に結局琢巳くんとお母さんで待ち合わせることにした。
居酒屋であまり話せないけれど、十分私にとっては琢巳くんがいれるだけで最高だった。
注文を終えると、琢巳くんがカードを出し始める。
なんだろう。
その疑問口にすると、
「これは?」
『カードだよ、しらないの?』
「知ってるけどやったことない…」
『んじゃ、教えてやるよ』
「本当!?」
素直に聞けたせいか、その教えてくれるといっただけで胸が跳ねる。
とくんとくんと。
普通に教えてもらって、バトルゲームもしてもらって。
けして付き合うという全くな違いなのに、単純だった。