怒りたいけれど…
それをせずに前へ一歩一歩と歩き。

「ねえ、なにかしてるの?」

問いかけるしかなかった。

恋愛の相手が違うんだろうか。恋愛じゃなくてただの友達なのだろうか。

そんなの感じたくなくて、お母さんに彼の家に遊びたいと言った。

話題なんて、見つかればきっと好きなると思って。

案の定、いいねと言ってくれた。

それから毎晩と遊ぶようになり、仲間と言いつつも一緒に遊ぶようになって彼の凄いところをたくさん見つけれた。

欲しいと、きゅうと感情を抑える。
嬉しいと思うのも本当だ。

誤魔化すようににこっと笑うと、琢巳くんが持っていた道具に興味を持つ。

「これ、なーに?」

『これあれだよ、ビリヤード』

けどこうして誰かと遊べることも、女友達一人いるくらいで全然満たされていなかった私は唯一の友達になってくれるのが嬉しかった。

「そんなのあったんだ!遊ぼうよ!!!楽しそう!!!!」

と誘って、遊ぶことが嬉しい。

『いいよ?』

琢巳くんも、私の誘いに断っていなくていつのまにか許しあえるようなそんな仲で。

恋愛ではなくても受け入れたことにじーんと感じ、深く笑みをこぼす。

いつもこうであればよかったと願いつつも、時は早い。
呆気なく保育園を卒業してしまった。

あれだけサッカーで好きな人とチームで試合にしたせよ間違えてしまうドジっ子だし、絵が上手いとかいっても何も見てくれようともしないし、

どれだけ迷惑かけてでも、そばに居たかった。