「瓜!瓜!」
「聞いてるよ!?なに!?」
後ろから気配がするけどあえて振り向いたらまた同じ事になったら、と思い海を眺める景色のまま返事をする。
本当は誰か知りたいーーーー
今まで忘れることもなかった出来事なんて忘れられなくて、過去のこと何度も後悔していたはず。
でも呼ばれてるってことは知ってるんだ
漏れてる吐息の音が真後ろ近くに、私は思わず唾を飲み込んだ。
もう失敗しないためにーーーー
「瓜、俺分かんない?」
肩にふわりと手が乗っけられるのは紛れもなく誰かが私に問いかけてる。
私はこの声を知らない、
いや忘れてるのかもしれないほどこの声を知らない。
興味を示すように視線を合わすよう顔を上げるがまったく知らない顔だ。
……誰だ、このイケメン、
「誰ですか」
「え」
顔合わすも目を大きく開く誰かさん。