あれ?

向こうの自販前に誰かいる。

私は,自販よりも近いベンチに座った。

ストン。
また、窓の外を見た。
かすかに写る私の姿。

あっ!そういえば、せいちゃんにもリボンがついていた。
赤いリボン。

「おーい!」
声のする方に顔をあげた。

ヒューン。
うわ、缶ジュース!

バン。
「ナイスキャッチ!」
響く声。
私の気持ちもあなたにキャッチしてもらいたい。


目の前には、先輩がいた。
私は,慌てて
「あの、バック…」
「あぁ!忘れてた!」

「はい。」
先輩とバックを交換した。
ちょっと、気がかりなところもあるけど…

なぜ、お母さんから先輩へ電話がかかってきたのか?

「ココア、ありがとうございます。」

ホコッリ、温かい。

ムニッ…