「何回もやめるように言ったんだけどエスカレートしてっちゃって…。」

翔流はゆっくり目を閉じた。

「俺のせいなんだったら、俺が綾菜と別れればこれは終わると思ったんだ。」

頬に暖かいものが伝った。

苦しんでたのはあたしだけだと思ってた。

でもあたしの知らないところで翔流が苦しんでくれてた。

それを知らずにあたしは翔流を避けた。

傷つけてたのはあたしのほうだったんだね…。

「ごめんね、翔流……ありがとう…っ」


気づいたときにはもう外は暗かった。