私たちはゲームセンター、レストラン、ショッピングセンターなど、たくさんの所を見てまわった。前とは変わってますます明るくなった街の景色と、翔の笑顔を見てるとなんだか暖かくなった。
「ねぇ、翔!次はどこいく?」
その時だった、周りの人は皆上を見上げ口を開けていて、叫んでいる人も居た。その瞬間はスローモーションのようにも見えた。上からは木材や鉄板などが落ちてきて、もう助からないと思った時だった。
「椿っ!危ない!」
翔が私を押し退けて、周りの人は数々に口を開き、Twitterなんかに拡散している人もいた。けれど私だけは、今目の前にある現実から目を背けることが出来なくて、ただ、ただ立ちすくむことしか出来なかった
「翔っ!翔っ!いやっ…せっかく来たんだよっ?心配するなよって言ってよ!翔…」
それからしばらくしてから、その場に救急車が来て、私は事情を聞かれて泣きじゃくっていた
「…そうですか、わかりました、今着きますからね、大丈夫です」
大丈夫なんてそんなの…どうして保証できるのだろうか?
「…ちゃ…つば…ちゃ…つばき…ちゃん!」
この声、あぁ、翔のおばさんだ。
「…おばさん?おばさんっ!翔…翔は!?」
そういうと、おばさんは口ごもりながら言った。
「…だ、大丈夫だって!す、すぐ治るわよ!」
けれどすぐにわかってしました。おばさんの目は赤くなっていて、泣いたあとがあったから、けれどそれは言わずにただ頷いただけだった。