茜『このクッキーおいしいでふね。』

もぐもぐ…

龍『それなら良かった。』

茜はふと思った。

茜『なぜ、オオカミさんはずっとここにいるの?さっき長いことって行ったけどどのくらいなの?』

龍『…。恋だよ。』

茜『…こい?』

オオカミさんはふぅと息を吐くとゆっくり話し始めた。

龍『昔の話なんだけど…
俺が幼い頃、ある女の子に出会ったんだ
あかくてとても可愛かった。
そこから仲良くなってね、
毎日のように遊んで、本を読んだり』

茜『…』

龍『でも、その子は突然待ち合わせの
場所に来なくなってしまった。
だから、俺はその子の帰りをずっと待ってるんだよ。』

あかい?…昔?…来ない?… 本…?

龍『赤ずきん?』

茜『へっ?!あ!ごめん』

龍『ストーカーっていうか、
昔の事引きずりすぎって思ったでしょ?』

茜『いいや…すごいなって思ったよ
そこまでその子が好きだったんだなぁって思って。』

龍『ありがとう。優しいね赤ずきんは』

龍『さぁ!落ち着いたし行こうか』

茜『う、うん!そうだね。』