ドンッ

え、何?さ

あー体育の時間に考え事なんかしなければよかった

……………………………………………………
「莉愛!莉愛!!」

誰かが私の名前を呼んでいる
誰だろ

「……んっ痛っ」

頭に鈍い痛みが走る

「あー莉愛気がついた!!よかったー
今先生呼んでくるね」

あれ、萌音がいる?
どうしてだろう…

「大丈夫か、莉愛?」

「…え?秋人、なんでいるの
ってか、私なんで保健室に」

「覚えてないのか?
お前、体育の時バスケのボール避けれなくて頭ぶつけて、そのまま気失ってたんだ」

「うわー、私鈍臭いね(笑)」

「笑い事じゃねーよ、俺本気で心配したんだからな」

そう言って、秋人は私の頭をクシャっと撫でてくれた

秋人は本当に優しくて

勘違いしてしまいそうになる



「おりゃー、心配かけやがってー」

だんだん激しくなって
秋人は私の髪の毛をぐしゃぐしゃにしてきた

「ぎゃーやめてー、髪の毛がぐしゃぐしゃになるー(笑)」


今だけは秋人のことを独り占めできる


このまま時が止まってしまえばいいと思った