好きだけど伝えられない

あなたを失いたくないから

この思いに蓋をして

隠してしまおう

弱虫な私にはそんなことしか出来ない

これが私の精一杯なんだ

だから気づかないでね

この気持ちに

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「今回のYURIAさんの新曲は本当に切なくて、私思わず泣いてしまいました。あの曲はご自身で作詞されたそうですが、実際YURIAさんはあの様な切ない恋をご経験されたことがあるんですか?」

「聞いてくださって、ありがとうございます。
はい、あの曲は私の体験談を元にしました。
私、姉の恋人を好きになってしまったんですよ。叶わない恋だって分かってたので、あの曲の歌詞の様に思いに蓋をしました(笑)」

「そうなんですか。
あの切ない歌詞はご自身の経験だからこそかけるものですよね。
いやー、今回のインタビューではYURIAさんの恋のお話も聞けて大変貴重な時間になりました。ありがとうございました。」

「はい、こちらこそインタビューしてくださってありがとうございました。」

今日の取材はこれで終わりか。
最近、新曲リリース間近だから仕事ふえてきたな。
まあ、仕事増えるのは嬉しいことだし頑張ろう!!

私はYURIAという名前で音楽活動している。
本名は柚羽 莉愛(ユズハ リア)
普通高校に通う高校1年生。
身内や信頼出来る人しか音楽活動のことは話していない。

今日は学校終わりにそのまま取材だった。
3本の取材を受けたが、
意外と早い時間に上がることが出来た。


「YURIA!!今日の仕事これで終わりだから家まで送るよ。」

「ありがとうございます。でも、今日早いので電車で帰ります。」

「そっか、分かったわ。」

マネージャーさんの誘いを断り、
家まで電車と徒歩で帰った。