プルルルルルップルルルルルップルルルルルッ
ん?あれからまだ、15分しか、経ってない……だるい…

「はい?」

「西病院の佐野ですけど、川神 椿樹さんですか?」

「?はい。」

「海さんと、杏さん、於兎くんが事故にあわれて、運ばれてきました。於兎くんは、ケガもなく気を失っているだけですが、海さんは即死。杏さんは危篤状態に陥っています。すぐに来てください。」

え…?

「川神さん?大丈夫ですか?」

「っ、はい!」

すぐにタクシーを呼んで、西病院に行った。タクシーってこんなに匂いきつかったっけ?揺れる度、吐きそうになる…

パパ。死んじゃったの?明日は土曜日だから、みんなで買い物行く約束してたのに。

ママ。あたし、ママがいないと、何も出来ないんだよ?絶対に助かってよ……

於兎…泣いてないかな…

気付けばあたしが泣いていた。

「お客さん。着きましたよ。1500円ですね。」

「これで。ありがとうございました。」

2000円を置いて、ガムシャラに走る。

タッタッタッタッタッタッタッ