「椿樹?どーした?帰ろ。」

「あ、うん!」

「あ、帰る前に学校寄っていこうぜ。退学届けだそう。ちょうど、於兎寝てるし。」

事故の疲れもあってだろうけど、その後はしゃいだから於兎は爆睡。

「あたしは、分かるけど、類くんも……?」

「椿樹。俺と、一緒に暮らして?
ちゃんと働いて、椿樹と於兎と産まれてくるガキをちゃんと養うから。」

「………いいの…?」

「当たり前。約束が取り消しなっただけだろ?元々、おじさん達との約束なだけだから、本当はその約束きちんと最後まで守りたいけど、守ってたらほんとに大事なものが守れないからな。」

「っ……ありがとう。本当のこと言うと、心細かったんだぁ…」

いいのかな…悪いことがあった後にすぐ、こんなに沢山のいいことが続いて…

「ふっ、分かってたよ。てか、泣くなよ。」

「っ泣いてないし?!汗だよ!」

「ふーん?そーかよ。今、10月で普通に暑くねぇけどな。」

「早く行こう。もう、11時だからね!」

「はいはい。」