「さち…」

「おぉ！いい名前じゃん！！！」

美男子はまるで太陽のようにニカっと笑った。

なぜだか胸がドキドした。

自分を偽って

生活していた

時とは違う

ドキドキ。

「俺は宇宙と書いてそら！！よろしくな？」

「あ、うんよろしく、」

何だろう。

この気持ち。

初めて会ったひとなのに。

ーこちょこちょこちょ

「あはははは！やめてぇぇー！」

急にこちょこちょなんてしてくる。

でも嫌な気はしない。

美男子が私を見つめてくる。

「…なに？」

「やっと笑った！笑った顔の方が可愛いぞ！！」

「ふぇぇぇ？！」

思わず間抜けな声が出た。

私がそんなに

笑ってなかったことにも

驚いたが、

「かわいい」

と言われたことの方が

大きかった。

またドキッとした。


まだ私はこの気持ちがなんなのか気づいていなかった。