次の日、

「あれ、足跡がない!?」

いつもの場所にある、大きくて歩幅の広い足跡はそこになくて、

真っ白な綺麗な雪だけがそこにあった。

漕いでいくのが大変だというよりも、

彼の足跡がないということが悲しかった。



そして、次の日も、その次の日も、金曜日になってもその足跡はなかった。



そして、駅に行ってもきっと足跡の持ち主であろう彼の姿もなかった。