家に帰っても、足跡の彼が気になって仕方がなかった。

ほんとに、あの人かな?

だったらいいな。

毎朝ありがとうございますって言いたいな。

でも、相手は私が助けられてることさえも知らないんだろうな。

そんなことが永遠ループして、

たまにあのぐっしょりした足元と彼の横顔と後ろ姿を思い出す。



どんな声なのかな。



何も知らない、彼だと確定したわけでもないのに、そんなことさえ考えていた。

また、明日も会えるかな?

そんなことを考えているだけで、胸がいっぱいになった。