「凄いな……」



それから日程や電車賃等の話をしているうちに、俺たちはいつの間にか仲良くなっていた。

昭尋は本当に陸上が大好きだった。

400mの選手で、マイル(一人400mを走り、計四人で1600m走るリレー)でも活躍していた。

そして後々俺も陸上にどっぷりハマる事になる。





「朝は7時に駅集合な」

「分かった」

矢のように一週間が過ぎ、とうとう大会の前日。

俺は前日からずっと緊張していた。
何故だかはよく分からないけど、多分初めて触れる世界だったからだと思う。

陸上とは本当に無縁だったから。

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