「朱音、大丈夫か?」

長男さんの腕の中。

あれから、次男さんがその場で手当てしてくれて、左足は包帯くるくるになった。

傷から出た赤は、全部周りにあった石も含めて回収されて、施設に飛んだ。

私は、部屋に連行中。

「朱音、もう裸足で外歩かないでね」

「ん」

次男さんも困った顔。

私が擦り傷1つ作れば大騒ぎになる。その度に対処に来る次男さん。私のせい…。

「ま、傷が塞がるまで休みだな」

「そうなるね」

「…施設?」

「…朱音は嫌でしょ?家にいよう」

施設の方が楽なはずなのに。ううん、絶対楽なんだ。

次男さんにしても、私の赤を処理するためにも…。

もう、これ以上迷惑かけたくない…。

長男さんも次男さんもなにも言わなくなった。

部屋につくと、布団のなかに入れられた。

「お風呂は入れないけど、後で蒸しタオル持ってくるからね」

「動き回ったから眠いだろ。寝てろ」

長男さんが頭なでなでしてくれる。

そうされてるうちに、眠くなってきて、心地いい黒に身を任せた。