呼ばれた男性が振り返る。 「中村君のパソコンの設定をやってあげて。 私は自分の部屋へ戻るから。」 「分かりました。」 そう言って私の元へやってきた。 いい匂いがする。 香水ではない…、柔軟剤かな。 「ここに自分に中村さんの名前を記入すれば…、はい、終わり。 一応簡単な設定をしたけれど、分からない所あったら聞いてね。」 「有り難うございます。」 これが私と先輩…、及川さんとの初めてのやり取りになる。