俺はむかしからずっと、幼なじみのここのことが好きだった。


ここをだれよりもしっているのも、
ここのいちばんちかくにいるのも俺で、

なにより、俺だけが心のことを“ここ”ってよんでいるのが、とくべつみたいでうれしかった。


だけど、中学2年生になってすこしたったある夜の日、ここが俺に重大発表があると言って俺の部屋におしかけてきた。


どうせいつもみたいにくだらないことだと思っていた俺は、かるくかんがえていた。


ここが口にしたことばをきくまでは……。






「2組の爽っていう子と、つきあったんだぁ♪」