巽が遭遇したホームレスが、警察の逮捕術を駆使して巽から逃れた。

その事は、すぐに倉本や今回の事件の捜査本部の耳に届いた。

捜査本部の管理官(重大な強行事件が発生すると現場に臨場し、所轄署に設置された捜査本部で陣頭指揮を執る警察官職)によって情報は各捜査員に通達され、犯人が警察関係者の可能性である事が伝えられる。

身内から犯罪者が出たかも知れない。

その事に各捜査員は驚愕し、同時に仲間にも疑いの目を向け始める。

特に犯人が爆弾魔という事もあり、爆発物処理班は事情聴取をされるなど、容疑者同然の扱いをされた。