「まずは航空機の爆破を阻止できた。それを喜ぶしかない」

倉本は席を立った。

「忙しい所、感謝する。参考になった」

レザーグローブを外し、班員に手を差し出す倉本。

「いえ…大したお役に立てませんで」

班員もまた握手に応じた。

「また何かあれば、声をかけて下さい。俺に出来る事があれば協力します」

「ああ、よろしく頼む」

その言葉を最後に、倉本と巽は班員と別れた。

今回の爆弾魔が逮捕されない限り、彼らも奔走する事になるだろう。

一刻も早く逮捕しなければ。