「事件の真っ最中だぜ、そんな暇あるかよ」

「年に一度のクリスマスですよぉ?1時間くらい時間とれるでしょお?」

「アイドルがクリスマスに男とデートしてどうすんだ、ファンが泣くぞ」

「わかりっこないですよ、ヘルメット被りますもん」

「超人気グラビアアイドルの言う事じゃねぇな」

「その超人気グラビアアイドルを独り占めできるチャンスなんですよ?」

「どうせならバイクじゃなくて、ベッドで独り占めしたいけどな。その水着姿で」

「な゛…」

「何なら何も着なくてもいいぜ?」

言い負かして、してやったりといった表情の巽。

しかし。

「!」

そんな巽の前で、環はパーカーの前をはだけた。

間近…というか至近距離で見る、環のスタイル抜群の生水着姿。

環は素早くパーカーの前を閉じ。

「とりあえずこれで我慢して下さい」

赤い顔で呟いた。