警視庁から瀬尾が逃走し、一週間が過ぎようとしていた。

倉本と巽を含めた全捜査員を総動員し、瀬尾の足取りを追っている。

「現在分かっているのは次の通りです」

捜査本部での会議。

倉本が捜査内容を読み上げる。

瀬尾は逃走初日のうちに放置自転車や電車を利用して、秋葉原まで移動し、途中立ち寄った大学医学部附属病院の障害者用トイレで、人相を変える為に鼻翼を左右から縫い縮める自己整形手術を行っている。

後にほくろを自らカッターナイフで切り落とし、下唇を小さくする為にハサミで切っている。

「無茶やりやがるな…自分で整形したのかよ」

捜査員達の間からどよめきが起こった。