「巽」

そんな巽の様子に、倉本も気付く。

「どうした」

「…いや…ちょっと」

巽は記憶の糸を辿るように言葉を途切れさせる。

そして何を思ったのか、パソコンに向かった。

検索エンジンを使って、何かを調べ始める。

検索ワードは『ユナボマー』。

「ユナボマー…全米各地の大学と航空業界および金融関係者に爆発物を送りつけた犯人だな」

「ええ」

倉本の言葉に頷きながら、巽はパソコンのモニターを凝視する。

そして。

「見つけた」