俺の意見は、凌空の声にかき消され……。
周りはすっかり盛り上がり、不安なのは俺ひとり。
「陸上部の奴らからブーイングされねえの?」
言いだしっぺのリーダーに再確認。
「俺部長だし大丈夫!」
なおさら駄目だろ!
と心の中で突っ込むも、型にはまらないフランクさは嫌いじゃない。
結局周りからの後押しが強く。
俺はアンカーを引き受けることにした。
他3チームは当然ながらアンカーは陸上部を出すらしい。
これも負けられねえな。
尚更気合が入った。
駆け引きもあるし、手の内を明かさないためにも当日までは走らない。
俺達赤組はアンダーパスを採用することになって、その練習を中心に行う。
最後に全色が集まり、入退場の動きを確認し、1時間ほどで解散となった。