あぁ、悠も俺と同じなんだ。 繰り返し見せられた地獄から。 その地獄がまるで嘘かのように、夢かのように俺たちの側でただ純粋に生きる紗久に俺と悠は魅せられた。 「俺も...。悠と同じだ。紗久を守りたい」 紗久が何者かなんて知らない。 知らないことが多すぎる。 魔法石のこと、魔力のこと、詠唱なしで魔法が使えること。 たくさん、たくさんあるけれど。