ピンチだ。 朝食後、準備を整え、学園に出発するまではよかったが、わたくし、篠原紗久は早速大変困った状況に陥っていた。 「こ、校舎はどこ......」 そう、迷子である。 お兄ちゃんに大まかな場所は教えてもらっていたが、大まかすぎて、そして何より清華魔法学園の敷地が広すぎて、まったくもってわからなかった。 へるぷみー。