「…朱音、話したいなら話せ。
話したくないなら
俺がソイツをこの場から連れ出してやる。」


『え゛!?』


連れ出すって…。


『え、えっと…話したい…かな?』


「その代わり俺らも聞くからな。
異論は無しだ。」


『あ、どうぞ…。
えっと初めまして神崎 朱音です。』


他人行儀で挨拶した。


「お母さんとは呼んでくれないのね…?」


私に似ている顔で涙を流す女性。


『捨てた人が何を言ってるの?』


こっちが泣きたい。