好きだって思う。



 たとえ叶わなくても。




 礼治さんに大切な人がいても、あたしがただ好きでいることはいいんじゃないかって。

 邪魔なんかしません。あたしには、今しか礼治さんといることなんて出来ないから。




 だから、好きでいることを許してください。そばで礼治さんを見つめることを許してください。



 誰にでも、神様にでもお願いしたくて目を閉じた。


 目を開けたら、また撮影が待っていてあたしは礼治さんの前に立つのだから。