「ねぇ、氷雨君最近アキラ君とか、龍君とか来てないよね?」


日和先輩がそう彼に問うた。


氷雨君は、自分の傍にあった黒縁の眼鏡をかけて、こっちを向いた。


「来てないどころか、連絡も入ってないね。」


もっと寡黙なイメージだったけど、そうでもないのかな。


ニヤリと少年のような笑顔でそう返してくれた。