向かった先は屋上
1年の頃から あたしはよく屋上に
来ていた
ガチャ
古びた扉を開けて中に入る
開けた瞬間 心地よい風があたし
の髪を揺らす
フェンスに寄りかかって座り
ウトウトしてきた頃 ガチャ 扉が
開いた
誰か来たのか せっかく1人だった
のに... と思いながらも寝る体勢に入る
そのとき
「おい」 明らか女の声じゃない
低い声が聞こえた
あたしには関係ない 変わらず目を
閉じているとまた「おい 無視して
んじゃねぇ」と声が...
うるさいなと思い、目を開けると
喋っていたであろう男はあたしの
目の前に立っていた