【葵】

咲と葵結が必ずと言っていいほど
毎年この時期体調を崩す。

姫は滅多に崩したりはしないが…。

そう思っていたら姫の保育園から
連絡がきた。

看「葵先生、姫華ちゃんの保育園から
  お電話です。」

 『わかった。ありがとう。お待たせ
  しました。進藤姫華の父ですが…。』

先「あの、姫華ちゃん熱が38.5℃
  あるので迎えに来ていただけ
  ますか?」

 『はい、わかりました。今から
  向かいます。』

先「お待ちしております。では失礼
  します。」

姫が熱か…。

朝は元気だったんだけどな…。

そう思いながら、姫の保育園に行く。

病院から近いので、思ったより早く
保育園についた。

事務のところに行くと保健室に
連れて行かれた。

先「あっ姫華ちゃんのお父様ですか?」

 『はい、いつも娘がお世話になって
  おります。』

先「いえいえ。
  あっ、姫華ちゃんはこちらです。」

姫が寝ているところまで案内してくれる。

 『姫、お待たせ。お家帰ろっか。』

姫「パパ?」

 『そう、パパだよ。』

姫「パパおんぶして?」

 『いいよ、ほらおいで。』

姫をおんぶして先生にお礼を言い、
一度家に帰り、姫が寝ていることを
確認しながら、姫の服を着替えさせる。

結「ただいま~。」

葵結が学校から帰ってきたみたいだ。

 『お帰り葵結。』

結「あれ?パパどうしたの?」

 『姫が熱出して…。』