その沈黙さえも心地よく感じてしまうのは、きっと彼女だからだろう。


まだ眠そうな空ちゃんが、目をパチパチさせながら頑張っている。


「まだ眠かったら、年始なんだから寝たらいいよ?俺もそろそろ帰るから」


「…いえ!大丈夫です!…予定がなければ、ここにいてくれませんか?」


そのセリフに一瞬の沈黙がまた生まれた。


きっと空ちゃんのことだから、なにも考えてはいないんだろうけど…


まだ2回しか会っていない男に、家にいてほしいだなんて。