「…おやすみ」


そう言って立ち上がろうとすると、くんっと手が引かれる。


いや、正しくは空ちゃんが握っているから、手が離せない。


「まじ…」


どうしていいかわからず、とりあえずもう一度座る。


あんまり気持ち良さそうに寝てるから、起こしたくもなくて、俺はしばらくそうしていた。


そのうちに、どっと眠気が襲ってきて、そのまま目をつぶってしまった。