「水…」
空ちゃんの声に、俺はキッチンでコップに水をくんで、空ちゃんの体をゆっくり起こした。
「飲める?」
「…うん」
今までずっと“はい”だったのに、無意識の“うん”に少し嬉しくなる。
まだ二回しか会っていないけれど、いつもの空ちゃんより、なんだか甘い。
「ありがとう…」
今ここにいるのが俺だとわかっているのか、それすらもわからないけれど。
もう一度ゆっくり体を倒すと、空ちゃんに手を握られた。
驚いて、見ると空ちゃんはもう寝息をたてていた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…