「空太に会ったら、思いっきり抱き締めていい…?」


…なにを言ってるんだ。


そんなこと口にしなくてもいいじゃないか。


そう思いながら、今目の前に空がいないことに少し安心する。


きっと、俺の顔は赤いだろうから。


「…当たり前だよ。…会いたくなるからもう切るね。」

「うん…おやすみ」


名残惜しさを残しながらも、俺は電話を切った。