時計を見ると、もう12時すぎ。 そろそろお腹もすく頃だ。 空がいなくなってから、俺も立ち上がってキッチンに行った。 カウンターごしに空は見えず、不思議になってキッチンに入ると、シンクの端に両手を乗せてしゃがんでいる空がいた。 「空、どうしたの?」 「あっ、ううん。なんでもないよ」 そう言いながら立ち上がった空の耳が真っ赤に染まっていた。 こういう、空の一つ一つが俺を期待させているんだ。