麻由も、なぜか廊下の方へ行ったと思えば、男の人と話している。
戻ってきた麻由に誰か聞くことに。
「麻由、男の人と話してた?」
「あ、うん、幼なじみの晴。流星は晴のこと知らなかったっけ?」
「うん、初めて聞いた。」
「そうだっけ?だけど、学校では晴は有名だよ?名前は知ってる?」
「私、男のひとに興味がないからかな?知らなかった。」
「でた!流星は可愛いんだから、恋しなって!絶対モテてるよ?流星。」
麻由はニコニコしながらほっぺを突いてきた。
すると、希が話し終わって戻ってきた。
「今日、デートになった!ごめんね、流星。一緒に帰れないや。」
希は申し訳なさそうに私に言ってきた。
「いいよ、気にしないで!楽しんでおいで!」
私は希にそう言って、笑った。
この時は、まだ晴の視線に気付かなかった。
もう、晴は私のこと知っていたんだね…
もう私たちのものがたりはすぐそこまできてるなんて、知らなかったよ。