目を覚ますとお母さんがいた。
「流星?大丈夫?」
お母さんは心配そうに私の顔をのぞいた。
「あ、うん、大丈夫。病院?」
「そうよ。久さしぶりの発作でびっくりしたでしょ。最近無理させてたのよね。ごめんね。」
「ううん、そんなんじゃないから気にしないで大丈夫だよ。いつ帰れる?」
「今日は様子見て明日呼吸が整ってたら帰れるってよ。」
「よかった。希は?」
「あ、そうだった。流星が目覚ましたら連絡してくださいって言われてたんだったわ。」
「心配かけてしまったなぁ。」
「後でちゃんと、お礼言っときなさいよ?」
「うん。お母さんもありがとう。」
「大丈夫よ。お母さんもう少ししたら帰るけど大丈夫?お父さんも心配してたわよ。」
「そっか。あのさ、お母さん。ほんとに離婚しちゃっていいの…?」
「私もお父さんのこと傷つけちゃったし、もう流星と空には心配かけられないわ。お父さんはどこにいてもあなたのお父さんでいてくれるから大丈夫。」
「うん…。」
「今は自分の体を休めなさい。また明日来るから。」
「わかった。気をつけて帰ってね。」
「ありがとう。それじゃあね。」
お母さんがいなくなった病室は一気に静まり返って、なんだか寂しかった。