今日はっきり言おう。
俺が好きなのは流星だ。
「晴ー!おはよう。」
改札を出た麻由が走ってきた。
「おはよう。なあ、麻由。一緒に学校に行くのは今日で最後にしよう。」
「なんで…!私諦めないって言ったでしょ。」
「俺が好きなのは流星だ。」
「なんで分かってくれないのよ。」
「俺だって、麻由に分かってほしいよ!俺は流星が好きだってこと!麻由は、大丈夫だよ。俺以外でもっといいやつ見つけられる。」
「なんで、そんなこと言えるの…。私は今まで晴がすべてだった。」
「ごめん、俺が今までこんなんだったから。」
「うん。でも、晴。私と流星が仲悪くなってもいいの?そういうことでしょ。」
「仲悪くなって欲しくないから今こうやってちゃんと話してんだよ。」
「もう…私にはどうしたらいいかわかんない!私が1番晴のこと好きなのに。」
「俺は、流星を守る。たとえ麻由が敵でも。」
「いつから変わったの…。前はそんなんじゃなかったくせに!」
「流星が変えたんだよ。本気なんだ俺。」
「あー。イライラする。」
「だから、ごめん。明日からはもう一緒にいてやれねえ。」
「じゃあ、これだけは許して。」
何が起きたか分からなかった。
俺の唇に生暖かい感触が。
俺。キスされた。
「これくらい許してよね。」
そして麻由は何事もなかったかのように歩き出した。