しかし、それをわかっていながら死刑執行台に立たせた自分の方が罪は重い。 だから、小林にそれを言うことはできない。 しばらく沈黙していた教室に、岡本クンの声が響く。 「先生、死刑にしときましょ」 「え?」 小林が尋ねる。 「疑わしきは、罰しよう」