「ち、ちが……」


「違わないよ」


 声は出ず、守の口だけが動く。





 ____友達じゃなかったの?





 あまりにも長い言葉だったから、確かにそう言ったとは言い切れない。


 でもきっと、守はそう言ったのだ。


 ごめん、と言いかけて真人は口をつぐんだ。


 代わりに、胸の内だけでつぶやく。


 


 ____うん。友達じゃなかったんだ。