「ま、守! 危ないって!」


 なぜ?と守が目で問いかけてくる。


「だって小林は家まで追って来るかもしれないし……」


「でも今教室に戻って殺されるよりまし」


「いや、でも、巻き添えでお母さんまで殺されたら……」


「ママのことまで言うのやめろよッ!」


 ついに守がキレた。


 声を荒げるのなど聞いたことがない守の悲鳴に近い叫び声に、真人は圧倒されて口がきけなくなる。


「……なんで? なんでそんなに止めるの?





真人はぼくなんて……死んじゃえばいいと思ってるの?」