「ちょっとまどか!龍になにした??」

「なにって。。。話聞いてんでしょ?龍から。」

「ちょっとまどかきて!」

ちえに手をつながれ、
廊下を走り、屋上にきた。。
授業が始まる直前で、屋上に誰もいない。

キーンコーンカーンコーン

「ちえ。。授業。。始まってる。。」


「まどか!授業なんていいから話しなさい!なにがあった?龍からは、もうまどかのこと諦めたって聞いたけど。。」


。。。私が振られたのに。。。

龍が言うことも一理あるけど。。。

「。。。お守り。。前に早瀬冬馬に買ったお守りが見つかっちゃって。。あげようとしたけど、他人に優しくするなって突き返された話ししたら、ちえと同じこと龍が言って。。
それで。。振られた」

「。。あっ。あー。前話してたかっこいいセリフね。。そりゃ龍にしたら。。。」

ちえも龍と同じ。。
やっぱ私がしてることっておかしい。。

「ただ、私は!早瀬冬馬の夢を応援したいってそれだけなのに!そんなにおかしい?」


怒鳴ってしまった。。

でもちえはそんな私を受け止めてくれることを私は知っている。。

甘えてる私ってほんとずるい。


私ってほんとダメな人間。。

「まどか。。どうして早瀬冬馬の夢を応援するの?友達だから?お隣さんだから?
きっと龍には、まどかは、早瀬冬馬のことが好きだって思ったから、
だから身を引いたんじゃない?」

。。。

「ちがう。早瀬冬馬とはそんな関係じゃない。。」

「でも早瀬冬馬はただのお隣さんではないでしょ?」

ちえは鋭い。。。

「。。。ちえには話すけど誰にも言わないで。お願い。。。」


「あのね、あんたの秘密バラすちえだと思ってたの??大親友に対してあまりの仕打ち!!
ペンペンだ!!」

いた。。ほんとに頭たたくなんて。。

もう。

「早瀬冬馬に近づいた理由は、私の死んだお父さんが最後に助けた人だから。」

「最後ってもしかして。。。」

ちえは父がなぜ死んだかを知っている。
昔にももしその子にあったらどうする?
なんて話もしてた。
でもまさか会うなんて思っても見なくて。。


「そう。でも恨んでるとかじゃなくて、
ただ、父の命と私たちの悲しみと天秤にかけた時、それ以上の人間じゃなきゃぶっ叩いてやろうって思っただけ。
でも、早瀬冬馬はめちゃくちゃいい人で、
私なんかよりずっと生きる価値のある人で、
私が何で早瀬冬馬に近づいたかも知ってたのに、なにも言わずにいたし。。
むしろ私なんかよりずっと、
父の死に対して苦しんでた。。
そんな早瀬冬馬には目の前を救えるお医者さんになるって夢があって。。
きっと父の死が影響してるんじゃないかって思ったら、すっごくすっごく応援したくて。。
絶対に立派なお医者さんになってほしくて。
だから私のできることと思って。。
お守りを買って。。。

。。。

でも。。。私。。。

何か間違えた??

ただ、早瀬冬馬の夢、応援したい。。

それだけなのに。。。」