いつからだろう。 表情を変えなくなったのは。 そんなことを考えながらよく手入れされた広い庭に視線をやる。 チチチッ・・・ 鳥の鳴き声。 サワサワ 風にふかかれる木々。 ザァザァ 噴水の水の音。 自然は良い。 人間と違って私の悪口を言ったり、暴力をふるったりしないから。 人間は汚いから嫌いだ。 だから私は、そんな人間たちの行動にいちいち反応するのはバカらしいと思い、 表情を自ら殺した。