…夏…

…夜…

…海…

条件はそろった

夏が俺を大胆に、夜が俺を冷静に、海が俺を解放する

俺は水橋さんに告白します!!

しかし告白する決意を固めたのはいいが、生まれて初めての告白…さっきから緊張が止まらない

(こういう時、何て話しかければいいんだ!?)

「きょ、今日の海は静かだね…」

(何を言ってるんだ!?俺!!)

自分でも何を言っているのか分からない…

お互い目は合わせず、少し距離をとった状態…水橋さんが問いかけてくる

「何で私を助けてくれたの?」

「そ、それは…。」

少し言葉詰まる俺…

「約束…したから…俺、水橋さんを助けるって。」

水橋さんが距離を詰めるように歩み寄ってくる

「私…月見くんが最初、倉庫に乗り込んで来た時、月見くんのことバカだと思った。でもねスゴく嬉しかった…約束…守ってくれて、ありがとう。」

「…約束だけじゃないんだ。俺…許せなかった…松岡組に全部持っていかれそうな気がして…水橋さんや姉貴……それに松岡組は水橋さんのお父さんを…」

「何だ…知ってたんだ。…私、一人になっちゃった。お母さんもお父さんも、み…んな死ん…じゃって…っぐ…っ…」

水橋さんの目から涙がこぼれ落ちる

「…ごめん…ね…泣いたりなんかして…」

俺は水橋さんと目を合わせる…

「俺じゃダメかな?」

「えっ?」

「俺が守るからさ…水橋さんのこと…これからもずっと…ずっと」

「それって?」

「俺は水橋さんのことが…」





『おーい(笑)お前たちー(笑)こんなとこにいたのかー(笑)』

(マジかよ…大杉…)