1時間目は体育…授業はもう始まっている。
体育の授業に遅刻するということは死を意味する…体育教師の島田はとにかく遅刻にうるさい
「おい大杉!島田の体育に遅刻したらヤバいだろ…」
俺と大杉は同じクラス…遅刻と分かっていながら全力疾走している俺達は、正直言ってカッコわるい
「あぁ…覚悟しといた方が良いぜ。どんな罰でも耐えられる覚悟をな…」
体育館の前で、どちらが先に中に入るかで少しもめたが、ここは男らしく俺が最初に入ることにした…生唾をゴクリと飲み込み、中に入る
「ゴルァアァアアアあ!!!!!」
鼓膜が破れる程の怒鳴り声…まるで体育館に速攻魔法サンダーボルトが落ちたかのようだ
「す、すみません!!罰を受ける覚悟は決まっています!!」
「右に同じ!!」
大杉が俺に続く…背筋を伸ばしきる俺達はまるで軍隊のようだ
「ほぉ~…どんな罰でも受けるのか?」
「はいっ!!」
「良い覚悟だ。お前達にはとって置きの罰がある。しかし今は授業が先だ!!走れっ!!」
「はいっ!!」
真夏の体育館はサウナ同然…みんながバレーボールをしている間、俺達はひたすら体育館の中で走っていた
「ダメだ…死ぬ…」
意識が朦朧とするなか、授業の終わりを告げるチャイムの音だけが、俺の脳内に響いていた
「はい今日はここまでー月見と大杉は残っとけー!!」
(果たして罰とは何なのか…)
島田が俺と大杉の元に歩み寄ってくる
「お前たち……」
(俺の覚悟は決まってる!!何でも来いだぜ!!)
………。
「お前たちダンスは踊れるか?」
「は!?」